雲散霧消

覚えてられない忘備録

ハリエット

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HARRIET(2019年アメリカ)

監督:ケイシー・レモンズ

出演者:シンシア・エリヴォ

    レスリー・オドム・Jr 他

 

ミンティ・ロスは奴隷の身分から解放された自由黒人のジョンと

新婚ほやほや。

ミンティ自身は母や姉と共にブローダス農場で働く奴隷であり

2人の姉は既に売られた身分。

ミンティの父親は自由黒人の身分であり、ブローダス農場の先人たちと

嫁が45歳で子供と一緒に奴隷の身分から解放するという契約を

結んでいました。

しかし、農場主のエドワードは契約を反故、弁護士からの手紙も

破ってしまいます。さらに性格の悪いエドワードの息子ギデオンは

神に祈るミンティに神は奴隷の言う事など聞かないと言っちゃいます。

 

ブローダス農場はエドワードの急死によって経営に行き詰ります。

借金の方にミンティを売り飛ばす事を企み、ミンティは逃亡を決意。

旦那のジョンも一緒に逃げようとするが、もし捕まったら

せっかくジョンは自由黒人なのに、奴隷にさせられるかも

しれないので、ミンティは説得してジョンに残る様に言います。

ミンティ、一人で逃亡、ギデオンの追手が迫り、橋の上へと

追い詰められるミンティ。

意を決してミンティ、川へダイブ。

みんな溺れ死んだと思ったが、何とか助かったミンティ、

奴隷解放運動家なんかの協力により、フィラデルフィアへ辿り着く。

 

フィラデルフィアでミンティはマリーと言う宿屋の主人と

知り合います。なた奴隷解放運動家のウィリアムとも。

ウィリアムはミンティに新しい名前を名乗る様にアドバイス

ミンティはハリエットと名乗ります。

 

1年フィラデルフィアで過ごしたミンティ、旦那と家族に

自分は生きてることを手紙で伝えようとしていますが、返事は無し。

ハリエットは旦那、家族の為に周囲の反対を押し切り、

再びブローダス農場へ。旦那のジョンに会いにいくも

既にハリエットが死んだと思っていたジョン、再婚し

可愛い子供が。

ハリエットショック。しかも激オコ。仕方ないだろう。

今度は父親に会いにいくと、弟たちが売られそうになっていた。

ハリエットは自分の家族を解放する為に逃げようと提案。

しかし両親は残留、妹も怖いから残る事に決めました。

逃亡を決意した弟の家族たちと、逃げて無事にフィラデルフィア

到着。その後もハリエットは何度も行き来をして、大勢の

奴隷黒人たちを逃亡させていきました。

 

だんだんハリエットは奴隷解放の伝説になっていき、黒人のモーゼと

呼ばれる様に。奴隷を所有する農場からは忌み嫌われ、賞金首にも

なっていました。しかし、モーゼの正体は絶対に白人だろうと

みんなが思っていました。

 

完全に実力者になっていたハリエット。

カナダ経由の奴隷救出の役員会議に出席、カナダまでの逃亡は

困難だから無理って主張の他役員たちにハリエットは

奴隷の苦しみを説き、歩いてでも奴隷を助けに行きたい旨を伝える。

 

逃亡奴隷法、他州へ逃げても所有者は変わらず、取り戻す事が出来ると言う

訳の分からん法律が制定されます。

ギデオンはハリエットがフィラデルフィアにいる事を知り、

奴隷ハンターと共に捜索しに行きます。

ウィリアムはカナダ行きの船に乗せてハリエットを逃がそうとします。

ハリエットは最後にお世話になったマリーに挨拶をする為に

宿屋へ。しかし、マリーはギデオンに襲われていました。

口を割らないマリー、殺害されてしまいます。

 

カナダで暮らすハリエット、父親が危ない予知夢でまたもや南部へ。

ギデオンが留守の際に忍び込み、妹の娘を救出。

両親や他の奴隷たちと逃亡、農場主たちは川で待ち伏せしますが

荷馬車に隠れてやり過ごす。

ギデオンと奴隷狩りビリーはそれを知り、2人で捕らえて賞金独り占めを

企む。

 

家族たちを先に逃がし、ハリエットは追ってくるギデオンと

ビリーとの対決。

ギデオンと対峙したハリエットはギデオンの右手を撃つも

殺しません。あなたは戦場でいずれ死ぬと捨て台詞を吐き

彼の馬を奪って走り去った。

 

1863年、ハリエットは襲撃作戦に参加、150人の黒人部隊を率い、

カンバヒー川へ。逃走する奴隷たち、追いかける農場主と奴隷狩り、

返り討ちし、750人の奴隷が自由を手にしたと言われています。

 

後に彼女は家族が住むカナダに戻り、幸せに暮らしましたとさ。

おしまいおしまいってお話し。

 

黒人差別についてもう1本。

差別問題って理解が得難い世界で好きでは無い。

アメリカだけではないだろうが、価値観が分からん。

だけど、覆すための戦いがそこにはあって、それが映画になっている

のだから、見ない訳にはいかない。

日本でそんなん勉強する事はないし、歴史について詳しく知らないが

大凡、映画で理解が出来る作りとなっており、今に続く人権問題に

繋がっていくと思います。

 

大変勉強になるし、考えさせられる映画。

真面目な気持ちで見ちゃったよ。

良い映画でした。